SSブログ

怖い?無免許運転? [よしなしごと]

先日は父の7回忌の法要を行いました。
精進おとしのおりに私の席の斜め前に座っていた、私よりほぼ20歳年長の
お年寄りのお話です。
うちは親戚の少ない家でお集まり下さった方も、子、孫、亡き父の従弟、
夫の従兄夫妻(この方も75才になられたそうですが、横須賀から、
秦野まで3時間近くかかっていつも来てくださいます。)妹、弟家族。
私の前に座られた方は亡き父のまたいとこだそうです。
元気な娘さんといつもご一緒に来てくださいます。
わたしは、いつもこのような時にしかお目にかからないので、
今日は思い切っておとうさまの年齢を聞いてみました。

89才とのことでした。1周忌の時には確かトラックを運転して
娘さんを助手席にのせてお見えになったので、「えっ、今日もトラックですか。」
と思わず聞き返してしまいました。「もちろん」
それから、公務員の娘さんは堰を切ったようにおとうさんのことをはなし
てくれました。

一番びっくりしたのは、父は無免許運転をずーっとしていること、きっと、
75才以上になったら試験を受けなければならないのを忘れて受けなかったのが
もとだそうです。6月からは認知症の簡単な試験も入るそうですね。

そして、この89歳の方は、水田を耕作して毎年、ほとんどひとりで30kgx47袋の米を
生産するそうです。

種子を選んで苗をそだて、
耕耘機をつかい田を耕し、水を調整し、苗を植え、田の草とりをし、毎日その育ち具合を見、
成熟を待ってコンバインで稲刈りをし脱穀をする。
最近は、農機具はうごかせるけれど、歩くのがおそくなったそうです。だから、自分の車は必需品
だそうです。

田植えをするときには、田植え機に乗って、どこから入って、すべて植え終え
て、植えた苗をふまないで、自分が田植機とともに無事に田からでなければならないので、これは、
難しいクイズを解くよりも難しいのだそうです。
娘さんは何度も手伝おうと試みてうまくでられたのは1度だけだそうです。
「こういうことを考えなければならないのでぼけないのかもしれません。」と言ってわらいました。

また、草取りの時は、長いゴム長を履いてするのだそうですが、娘さんはこればかりは、
機械でできないので、このもの凄い肉体労働の時には、できるだけ一緒にいるそうです。
膝のあたりまで泥の中に入って草を取っていくのですが、彼女は1列をやる間にしりもち、
前方に転ぶ、斜め横に転ぶなど、長靴で泥の中を足を取られずに歩く難しさを
動作入りで話してくれ、大笑いしました。

お父さんの方はもくもくと転ばずに彼女が1列の半分も進まないうちに4~5列は
すませてしまうのだそうです。
歩くのが大嫌いなのにこのうまさは長靴の中で足の裏を上手に使うからなのだそうです。

お料理も片端から美味しそうに召し上がるので、感心しました。家では、食事の量はすくなくて
いつもまずいまずいと言っているそうです。
昨日はデザートのスィートまできれいにたいらげて、娘さんは、
「私はやっぱり料理はへたなのね。」と笑っていました。

解散になって、車に乗り、ふと、バックミラーをみると後ろの車は
その89歳の無免許のお父さんが運転する軽トラックではありませんか。
信号で止まったときにはむこうも気がつかれて、娘さんと、うちの娘は
バイバイの手を振りました。

「なんか、ちょっと怖くね?」とうちの娘はいいました。

自分の家から水田まで、農機具をつんで運ぶのはトラックがないと、若い人でも
無理、89歳になっても若いときからしていた仕事ができるということは
しあわせなことだと、おもいましたが。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。