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2005-05-13現地報告より [具体的な活動]

4月現地業務報告書から抜粋して書きます。長くなりますが、興味のある方はがんばって読んでください。

註:ところどころに出てくるオスマンさんは、サパの現地の部長で日本からのスタッフがいないときには責任を持って、活動地を見回り指導している、元マディナ サパ小学校の教師。
報告者は、サパ現地派遣スタッフのAさんです。
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・ギニアフランの急落
ブラックマーケット価格は下記の通りです。ギニアフランの価値が先月から急激に落ちているのが分かります。
<ブラックマーケット為替レート>
4月25日から29日
       1 USドル → 3,700 FG
1 ユーロ → 4,700 FG

 ・4月27日 にラマヤ村の井戸が盗難にあいました。このポンプはSUPAの支援金によって設置されたものです。村に移管され、ているものです。番をしていた人によると、彼は、前日午前1:00までラマヤセンターの外で寝ており、その後部屋に入り、5 :00にお祈りの前の清めのために水を汲み行った所、水が汲めずに確認すると、足踏み台の地下部分のポンプがなくなっていたということです。足踏み台のすぐ下は4つの大きなビスで留められているので、それをはずしたのち、地下部分に埋めてあるポンプを盗んだ計画的な犯行と思われます。去年はカンバ村で同様ポンプが盗まれる事件が起きました。これでSUPA支援によって設置された井戸が盗まれるのは2度目です。

 ラマヤ村の井戸はラマヤセンターの活動に利用されていたので、ポンプ盗難は活動が困難となる深刻な状況です。
 
現在マディナ小学校に設置されている井戸はここ数年井戸自体の破損または空井戸(そのように報告を受けている)のためポンプが使われていません。そのポンプをマディナ小学校責任者側へお願いし、ラマヤ村井戸に取り付けるというものです。マディナ小学校側には借用書を書き、教育委員会へ提出するというものです。
 ラマヤセンターの活動停止を防ぐため急を要するので、4月30日にマディナ小学校長へその旨を頼んだところ、「井戸は数年前から壊れており使用されていなかった。ポンプの問題ではなく井戸自体の問題と考えられ、それを直す費用が無いためそのまま放置していた。したがって、利用されれば幸いなので許可をする」とのことでした。今後は当面マディナ小学校の井戸ポンプをしばらく借りることになります。なお、ラマヤ村民達は井戸管理費を回収しておらず、ポンプの部品を買うお金すらありません。今後、このような杜撰な管理状況を改善させるよう村民へ啓蒙強化することが必要と考えます。更なるポンプ盗難を防止するために、すでにオスマンによるサナワリア村民集会を開き、村民達による井戸管理を強化させるように啓蒙をしています。
 また、ラマヤ村へ取り付ける井戸ポンプの盗難防止のため鉄チェーンのみをサパが支出しました。(鉄チェーン5,000FG,錠前12,500FG)本来であれば村民独自で行うべきことですが、これまでポンプ防止策がイメージできないので、セメントによる足場を固定し、そこへ鉄チェーンをつけてみたいとオスマンがいい、セメント代と工賃は村民負担とし、鉄チェーンと錠前のみをSUPAより貸し付けるということで設置作業を開始させています。これが成功すれば、一つのモデルとして採用し、他の井戸設置箇所へ実践させるよう村民へ説明ができます。

・ウォレア村プロジェクトについて
苗畑作りはラマヤセンター村民の協力により続行されています。しかし、先月報告させていただいた、オスマンによるウォレア村民の活動意欲に欠けるという懸念をオスマンと再協議し、今後も啓発を続けるよう指示しました。

・FAOテレフードプロジェクトの野菜畑について
APAE(父母会)と地元村民によるプロジェクトのフォローがなされており、すでになすとオクラの収穫が始まっています。畑の様子からAPAE、小学校側の熱心活動を続けている様子が伺えるのですが、まだ“皆のもの”という共同制作のため、勝手に収穫してはまずいと思うのか、収穫時期を逃してすでに赤く硬くなったオクラや、しぼんだナスがところどころに見当たりました。学校長へこれらは自分達のものであるので、収穫をし、量をノートに記入した後、地域住民との合意により、売るなり学校給食として調理するなりするようにと説明しました。
・テレフードプロジェクトをきっかけとし学校給食案について
今月支出予定のSUPA支援の学校給食用食器類は延期となりました。理由は、今月より試験時期となり、生徒は午前中のみ通学し、試験を受けたあと家路に帰るというように通常より時間が少なく、これは5月末まで続くとのことです。そして、その後7月から9月まで長期の休みに入ります。学校側と地域住民より学校給食は10月より開始したいとのことです。
したがって、今回テレフードプロジェクトの野菜は売りに出し、少しでも次回の運営に繋げたいとのことです。
なお、学校給食用の食器は、なるべく早めに購入する予定です。
現在物価の高騰がかなり進んでおり、米もここ数週間の間に100,000FG(50kg)迄値上がりするのではうわさされています。それはFGの急な下落により容易に予想できます。したがって、できれば来月中に購入しようと考えています。

・ダルサラムの井戸について
先月報告したように井戸が故障していることが分かりました。村民によるSUPAへの依存をなくすために村民の自助努力で解決することが望ましいと、私もオスマンも理解していますが、啓発は必要と思われ、オスマンとジャン氏による啓発を続行し、なんとか村民でタネネ周辺から技術者を派遣し修理をするよう進めています。

・モロタ地区村落でのぼかし肥普及状況について
4月26日、イェリア村(ラミホレ村手前に位置する村)の野菜畑を視察しました。驚いたことに、数ヶ月前にオスマンがその場で村民へ、ほんの少しぼかし肥の投与の仕方を説明しただけで、今回始めて野菜畑を視察しましたが、村民はオスマンの説明を忠実に実践していました。また、ぼかし肥の効果を把握するため、同じ種子のとうもろこしを二つに区分し、ぼかし肥を追肥したところとそうでない箇所とで試験していました。結果は明らかで、ぼかし肥を追肥してある箇所の生長が確実に早くしっかりとした成長具合であることがはっきりと分かります。村民は継続してぼかし肥を利用したいと言ってきています。
村民自身がぼかし肥の効果を確実に把握したのであれば、次はぼかし肥がいかに身近な材料で作れるかを説明する段階になっていくと思います。オスマンもこの状況を喜んでおり、自分の啓発がうまく言っていると自信を持ち始めています。今後は毎週キンディアを視察し、村民をフォローアップしたいと希望しています。

4月28日には、シンバラヤの村民であるカマラ氏の畑を視察しました。ぼかし肥はまだ使っていないとのことで、オスマンによるぼかし肥追肥のデモンストレーションをしました。また、先月訪問したファシネによるぼかし肥追肥による有機栽培状況を羨ましがっていた村民が出てきましたので、彼らへぼかし肥を贈与し、同様にオスマンによる使用方法の説明を受けました。

サナワリア周辺村落とは異なり、キンディア村落はもともと野菜の産地としても知られていることから、村民は熱心に乾季でも潅水の労働を惜しまず、野菜作りを手がけています。したがって、この地域での有機肥料栽培の普及を拡大することは可能と予想します。

・シンバラヤ村民による森を守る計画について
今月より植栽地が村への移管となったことにより、シンバラヤ村民達による集会が開催されました。そこで5名の担当が選出され、毎日交代で森を巡回することが決定し、すでに実行されている旨を確認しました。彼らは森が自分達の生活に欠かせないということを理解しており、畑に水が耐えないのも森があるおかげだと感謝していました。焼畑による飛び火を防ぐため、この巡回作業は必要と把握しているようです。

・シンバラヤ資機材倉庫について
先月のキンディアスタッフ解雇によりこれまで貸し出していた自転車をすべて倉庫へ保管していましたが、そのうち3台をラマヤセンターへ運びました。
残りの一台は、シンバラヤ村民より、森の巡回用に貸してもらいたいとのことで、ファシネを責任者として借用書にサインをさせ、ファシネ管理のもと一台を貸すことにしました。
なお、キンディアスタッフより返却された農具(鎌、鉈)も一つずつ貸すことにし、借用書にサインをさせています。

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