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学校歯科医研修会 [歯科医の仕事]

2月15日、16日には私の所属する、矯正歯科専門開業医の会の例会が
ありました。そのため、サパの事務所に行くことはできませんでした。

15日の夕刻は、私は、小学校の校医でもありますので、その研修が伊勢原市で行われ、品川の会場から、終了を待たずに秦野市の隣町の伊勢原市の歯科医師会の事務所にあるホールへ行きました。
数年に1度、学校歯科医の希望者に対して行われます。

以下は何を検診するかについて少し書きましたので、興味のある方は読んでみてください。

就学時健康診断では就学時健康診断表の歯の欄に、校医が記入することが多いです。
1,むし歯の数を処置歯、未処置歯に分けて記入し、
2,抜けなければならない時期なのにまだ残っている乳歯と不正咬合、不良習癖をチェックします。

児童生徒健康診断表に記入されます。担任の教師、または、保健の先生が記入します。
1, 各歯をひとつづつ見て、その歯が存在するか、永久歯はすべてあるか、むし歯なら処置してあるか、してないか、抜けていなければならない状況なのにまだ抜けていない乳歯の有無、むし歯のごく初期でまだ治療の必要はないが、注意してみている必要のある歯はあるかなど、声にだして言い、そばに座った教師に記入して貰います。生徒たちがおしゃべりの声が大きくなると記入の教師は「静かにしなさい」と大声で注意しながらですのでかなり大変です。

2,顎関節の状態これはほとんど歯を見る前に見ます。顔が対称かどうか、まっすぐ大きく開けることが出来るか、その時痛くないか、関節部に痛みはないか、など。

3、歯列、咬合の状態を見ます。反対咬合(受け口)、上顎前突(出っ歯)、叢生、など種類はありますが、これはいわなくてもよいのです。歯科医院にいって診て貰う必要がある場合には2,観察している必要のある場合は1です。親に知らせが行くのはどの項目も2のランクです。

4、歯垢のつき具合をみます。自分で良く磨いて取れる範囲は1,歯医者で取って貰わなければならないほどのものは2.
5,歯周の状況を見ます。歯肉が腫れているが、良く自分で歯を磨けば改善されると思われるときは1,歯医者で治療して指導もして貰わなければならない場合は2.

学校における健康診断は健康上問題あるいは疑いのある児童生徒を集団の中からえらびだす「スクリーニング」であり、詳細な診査や確定診断を行うものではないこと、特に学校保健におけるスクリーニングでは疑わしいものをすべて取り上げるような、疾病や異常の早期発見だけが求められるのではありません。。むしろ、児童・生徒に適切な「保健教育」や「生活指導」を行うことが重要であり、その結果が児童・生徒やその家庭に与える影響などへの配慮を求められています。つまり、学校保健に於ける健康診断の趣旨は「スクリーニング」と「保健教育にあり、地域の医療機関で行われる治療を前提とした診断とは目的が異なることを充分理解し、児童・生徒の健康を地域連携の中で見守って行く姿勢が必要であります。ー以上は、学校保健法よりー

一方、「磨いてないから汚い」、「虫歯が出来ていてだめだ」、とか「歯肉から血がでる」、、などなどの言葉は、本人の秘密を保持出来ないから言わないことという注意がありました。不登校の原因になったりするのだそうです。

難しい、、、思わず、去年と同じ部位がもっと大きな穴になっていたりすると言ってしまいそうです。不登校の原因にもなるなんてはじめてしりました。
診査に必要なことだけしか言わないように注意しなければいけませんねぇ。まあ声も涸れるし、喉は渇くし、目はつかれるし、、、何も言わない方が楽かも、、、(笑)。


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